

就活生が気になる内定率!最新データとこれまでの推移を見る
内定率。みなさんはどれだけ気にかけていますか? 就職活動の戦略を立てていくうえで、内定率は重要なデータのひとつと言われます。 果たして内定率とは何か?どうやって活かしていくのか? 内定率の真実と活用方法を紹介します。
作成日:2018年06月29日 更新日:2019年12月11日
ざっくり言うと
- 内定率は国が出したものだけでなく、大学独自に出しているものもある
- ここ10年、内定率は上がり続けている
- 油断は禁物!就活は入念な準備を
そもそも内定率とは
就活関連の情報を仕入れていれば、否が応でも目に入る「内定率」の文字。
そもそも内定率とは何なのか、ご存知でしょうか。
知っている方もそうでない方も、ここで一度おさらいしておきましょう。
1.内定率とは
一般的に、就職希望者のうちどれだけの人が内定をもらえたか、を算出した割合を指します。
計算方法は、「内定(就職)決定者数÷就職希望者数」。
就職率ともよばれ、就活生にとっては気になるデータではありますよね。
2.誰が算出している?
公的には厚生労働省が算出したものと文部科学省が算出したものが存在します。
ただし、高校や大学のパンフレットに掲載されているのは、その学校独自に算出しているものがほとんど。
対象が内定者だったり内々定者だったり、基準が学校によって異なっていることも。
3.どこまで役に立つ?
内定率は就職活動に役立ちますが、どこがどの期間に出しているデータなのかをしっかり把握しておく必要があります。
上述のように、そもそもの数字の基準が内定率を展開している場所によって異なりますし、算出期間も重要。
また、選考開始日は企業によって異なるので月ごとに見ると数字が変わってきますし、業界によっても違いが出てきます。
自分が本当に必要なデータを見極めて、不要なデータに翻弄されないようにしましょう。
この10年の内定率の推移を見ると・・
内定率を活用するため、今月・今年の直近のデータだけを見るのではほかの人と同じです。
差をつけたいと思うなら、これまでの内定率の推移をみて、就活市場がどのように変化してきたかを知り、これからどのように変化していくのかを予測してみましょう。
データ①リーマンショック以降
近年最も記憶に新しい金融危機は、2008年のリーマンショック。
これによって2009年卒業予定の学生のうち内定取り消しになる者が続出し、就職氷河期の再来といわれました。
とはいえ、確かに2010年卒の内定率は前年比で7.6%下がったものの、それでも60.8%。
バブル崩壊後の就職氷河期である2000~2005年の内定率が60%を下回っていたことに比べれば、景気は回復傾向にあるようです。
特に大学卒を優遇する企業は多いので、大学卒の内定率は今後も下がることはないでしょう。
データ②文系・理系
一般的に、文系の内定率が60%を超えるとき、理系の内定率は70%超。
これは、専門性の高く業界が限られている理系に比べ、文系の方が幅が広いからです。
専門的知識を身につけていれば、企業側も専門性のある学生を積極的に採用します。
理系の内定率が高いのは当然でしょう。
だからといって、文系学生のみなさんは悲観的になることはありません。
それだけ文系学生の入れる企業は幅が広いということなので、焦らずしっかりと迷って良いのです。
データ③男女別
男女平等が叫ばれる昨今とはいえ、男性の内定率の方が女性より高い傾向にはあります。
ただ、これも男性の方が理系が多いということだったり、女性は少数ですが家庭に入るという人もいなくはないので、当然といえば当然かも。
なぜ内定率が上がっているのか
ここ数年の就職活動は売り手市場ともいわれ、内定率はうなぎのぼり。
第二の就職氷河期と言われたリーマン・ショック後も、さほど落ち込むことはありませんでした。
なぜ内定率が上がっているのでしょうか。
1.そもそも若者の母数が減っている
理由の一つに、少子高齢化によって学生の母数が減っているという現状があります。
その分就職氷河期に比べ、1人2~3社の内定が当たり前のようにとれるようになりました。
結果的に人手不足で業務が集中し、ブラック化する企業も後を絶たないのは悩みの種かもしれませんが。
2.景気回復
バブル崩壊直後と比べれば、景気が回復方向に向かっているのは確か。
物価が上がり続けていることからも、それは明白です。
3.経団連の通知で逆効果?
経団連は企業の選考開始日を決める役割を担っていますが、これがコロコロ変わる上にその日にちを守らない企業が大半です。
要は経団連の指定した日より早めに選考を始め、優秀な学生を先に確保しよう、という動きが強いのが実情。
これが早期内定率を上げる要因になっていることは間違いないでしょう。
特に優秀な学生は早めに選考・確保されるので、早い段階で内定率の高い大学は優秀な学生が多い、という見方もできますね。
油断は禁物!就活は事前の対策が重要
以上のデータを踏まえたうえで、内定率をどのように就活に活かし、戦略を立てていけばよいのか。
そのポイントをご紹介します。
1.入念な自己分析を
内定率が高いから、準備しなくても大丈夫、と余裕をかましている場合ではありません。
内定率は時期によっても業界によっても違いが出るので、その数字を見て一喜一憂しているわけにはいかないのです。
しっかりと自己分析をして、内定率に惑わされないよう、芯をもって就活に臨みましょう。
2.周到な企業研究を
内定率が高くとも、その内情はさまざま。
早期内定が決まったものの、そこで就活を終えるように言われる「オワハラ」を受けたという話もあったり、いざ入社してみたらブラック企業ですぐにやめてしまったという話も聞いたりします。
自分が今受けようとしている企業がどんな企業なのか、しっかりと研究しておくことが大切です。
3.円滑な就職活動を
近年の企業は優秀な学生を誘い込むことが多くなってきました。
内定率の高さを押し上げているのは、一部の優秀な学生なのかもしれません。
とはいえ、自分の大学はそこそこだから勝てない、なんて早々にあきらめないで。
内定率を知ることは、今の日本の経済情報を読み取る力が身に付きます。
きちんと内定率を調べて、円滑に就職活動を進めましょう。
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