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宗教法人の経営に見る、人がやりがいを感じる構造とは

業界最大手の大手総合建設会社に約3年間務めてきた私が目の当たりにした”それ”は、終戦後間もない日本にタイムスリップしたかのような錯覚を呼び起こさせられた--。

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作成日:2020年12月21日  更新日:2021年01月28日

ざっくり言うと

  • 働き手が『やりがい』を感じる瞬間とは?実際のエピソードをもとに紹介
  • 働き手が『やりがい』を失う組織運営は他責の傾向あり
  • 働き手の『やりがい』を向上させる方法は3つ

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魚、魚、魚。

 

見渡す限りの、死んだ魚のような目。

漂う皮脂の腐臭、人が動く度に立ち込める埃。

失神しそうなほど薄過ぎる酸素。

 

ピサの斜塔のように机の上に山のように積み上げられた機密書類たち、床には剥き出しのPCの配線がムカデの大群のように絡まり合って地面がほとんど見えない。

 

とある宗教法人の総合本部オフィス内。

そこはまさに『地獄絵図』だった。

 

なぜこんな酷い状態になってしまったのか?

いや、何故こうなるまで放っておかれたのか?

 

業界最大手の大手総合建設会社に約3年間務めてきた私が目の当たりにした”それ”は、終戦後間もない日本にタイムスリップしたかのような錯覚を呼び起こさせられた--。

 

こんなオフィス、見たことありませんか?

これは働き手が『やりがい』を完全に失ってしまった『死んでいる職場』の一例です。

 

私が新卒で最初に勤めていた会社は、ハッキリ言って『とても良い』会社でした。運が良かったのかもしれません。

 

あるいは私と会社の相性が良かったのかもしれません。

 

サラリーマンが”社畜”と揶揄されるこの時代、ここまで恵まれた労働環境を得られた人間は少ないかもしれません。

 

仕事は決して楽ではありませんでしたが、従業員は皆目を輝かせ、自分の携わったプロジェクトが完成するのを楽しみにして、公私共々に日々情熱を燃やしていました。

 

そんな先にあの地獄絵図を見たので、体感した落差は筆舌に尽くし難いものでした。

 

人間は、ロボットではないのです。

 

仕事をする上でも『やりがい』や『モチベーション』といった要素が成果を大きく左右することは、説明するまでもないと思います。

 

小ネタを挙げていくとキリがなくなってしまうので、

 

①   働き手が『やりがい』を感じる瞬間とは?

②   働き手が『やりがい』を失う組織運営とは?

③   働き手の『やりがい』を向上させる方法は?

 

この3点に絞って、具体的なエピソードを辿りながら論じていきたいと思います。

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①働き手が『やりがい』を感じる瞬間とは? 

Episode1.「じゃあ、次は君がやってね」

 

私が新卒で最初に配属された部署は、人事部だった。

その日は配属3日目、先輩社員と共に学生向けの合同説明会に同行した。

 

私は研修中の新入社員。

仕事は会場の設営と資料の配布くらいで、あとは先輩がやっているのを見ていれば良いだろう。

 

そう高をくくっていたのだった。

 

1回目の説明は先輩社員がやり、私は話の流れに合わせてパワーポイントをカチカチ操作するだけ。

 

その日の説明は全部で3回、あと2回同じことをすれば良いのか。

まあ配属3日目だしこんなもんでしょう…。

 

そんなことを思って気を抜いていたその時。

 

「じゃあ、次の回からは君がやってね」

 

「……えっ?」

 

いやいやいや。無理でしょ、やったことないんだし。

 

さすがに入社してたかだか数週間、人事部に配属されて3日目の、右も左も分からないペーペーに、学生の人生を左右するような会社説明会を任せるなんて、いくらなんでもそれは無茶…。

 

しかも学生からの質疑応答タイムもあるし、聞かれて「えっ…あっ…うー、わ、分かりません」なんて言ってしまったら企業としての信用もガタ落ち…。

 

そんなこんなをグルグル考えながら固まっていた私を見て、先輩はニコニコ笑いながら一言。

 

「大丈夫、突っかかったら俺が助け舟を出すから。今俺が喋ったのと同じことをそのまま喋ればO Kだから。じゃ、よろしく!」

 

そう言うなり先輩は、ドサっと椅子に腰かけて携帯電話をピコピコしはじめてしまった。

 

……マジか。本気だこの人…。

 

やるしかない。

 

そして、その日の2回目と3回目の説明は、その時持ちうる全ての知識とアドリブトークを駆使して私が担当したのだった。

 

先輩が後ろに控えていてくれた安心感もあってか、意外にもつまづくことなくスムーズにこなすことが出来た。

 

「やったことがないことも、やってみれば意外と出来るものだな」

 

その日の経験は、右も左も分からない半人前の社員だった私に、大きな自信とモチベーションを与えてくれたのだった。

 

Episode2.「俺は、お前の意見を聞いてるんだ」

 

入社2年目の話。新入社員研修を終えた私は、とある郊外のターミナル駅直結の大型商業施設の建築現場に配属されていた。

 

社員は30人前後、現場に出入りしている業者さんは数百人〜多い時は1000人近くにもなる規模の大現場だった。

 

私の担当は現場事務、いわゆる『下っ端の何でもやる係』。

 

現場の総責任者である『建設所長』は、現場一筋40年、叩き上げで数々の大プロジェクトを仕上げてきた、社内外で広く名の知れた”大所長”。

 

現場での所長は最高責任者、私は一番の下っ端。

中小企業でいうところの社長と新入社員のような、天と地ほど差がある立場関係だった。

 

工事現場では、定期的に『事務所の引越し』が行われる。

現場の敷地内にプレハブの仮設事務所を設営することが多いので、工事の進み具合によって頻繁に移転作業が行われるのだ。

 

事務担当ということで『引っ越しの責任者』をやることになった私は「事務所のセキュリティ対策についてちょっと聞きたいことがある」と所長に呼び出された。

その時の話。

 

「引っ越し後の事務所の警備会社はS社とA社、どっちが良いと思う?」

 

「えーと…前任者(私の前にいた事務担当者)がA社を使っていたので、そのままA社で良いんじゃないでしょうか?」

 

「そういうことを聞いてるんじゃないんだよ」

 

「…えっ?」

 

「移設後の事務所は、広さも間取りも違うから必要になる監視カメラの数もセンサーの種類も変わってくる。当然値段も変わってくるわけだから、今までのA社を継続して使ったほうが良いのか、S社に切り替えたほうが良いのか、それぞれの見積もりは取ってるのか?」

 

「え……あ…すみません…取ってないです…」

 

俺は、お前の意見を聞いてるんだ。お前がA社とS社、条件を比べた上でA社が良いって言うのなら俺は納得して判断出来る。前任者がどう判断したかとか、そんなことはどうでも良い。俺は今、お前と仕事をしてるんだ。だから、お前の考えを聞かせてほしいんだよ

 

非常に反省した。

自分の中に「下っ端だから、言われたことだけをやっていれば良いのだ」という卑屈な気持ちがあったのを、所長の言葉で気付かされてしまったのだから。

 

自分より40年近くも長く生きている”大所長”が、数十人いる現場で一番年次の低い自分の意見を参考にするなんて、露ほども思っていなかったのだから。

 

その後、A社とS 社に電話をかけ、徹底的に調べて見積もり資料も全部取り揃えた。

 

翌日、改めて所長に調査結果を報告した。

私の出した結論は『A社のまま継続が良い』だった。

 

「分かった、ありがとう」

 

所長はそう一言だけ告げると、即座に決裁書に判子を押した。

 

「自分は、信頼されているのだ」

そう思えることが、働き手のモチベーション向上につながるのだと、身をもって実感した瞬間だった。

 

Episode3.「そこまで言うなら、責任者やってみる?」

 

入社3年目。

工事現場での勤務も2年ほど経ち、ある程度仕事の全容が掴めてきた頃の話。

 

約3年間の会社員生活の中で、一度だけ直属の上司と揉めてしまったことがある。

 

今考えてみれば些末な話だったかもしれないが、現場から本社に提出する書類の書き方をめぐっての言い争いだった。

 

その直属の上司は、現場事務員一筋で30年近くやっている”大ベテラン”の方で、私はその下に師事している形だった。

 

問題は、その上司がとある経理書類を『本社から指定されたフォーマット』とは異なるオリジナルの書き方をしていたことだった。

 

私は「本社から指定されたやり方で書類を作った方が良いです」と諫言した。

 

「私はこのやり方で30年やってきた。本社の都合に合わせて今更変える気はない」

上司の回答はこうだった。

 

しかし、私にはこれについてどうしても譲れない理由があった。

 

私は、本社の経理部に仮配属で1ヶ月ほど在籍しており「こういう書き方をしたら経理部の人が見づらい」というのが分かっていたからだ。

 

もちろん、配属時に一緒に仕事をしていた先輩もまだ在籍しているので、電話がかかってきたら「こんな見づらい書き方で出さないでよ」と私が怒られてしまう。

 

本社の経理部の担当者は、数千箇所の現場から上がってくるおびただしい数の書類を毎日チェックしなければならない。

 

だから書き方を統一してくれないと、とてもとても困るのだ。

 

埒が明かないので『事務長』という、配属地域の事務担当統括に相談することにした。

 

「そう堅いこと言わず、上手くやってよ〜。〇〇さん怒らせると怖いんだからさ〜」

事務長は困った顔でため息をつく。

 

しかし、私も若くて融通が効かなかった。

「経理部の先輩に迷惑をかけられないので、譲れないです」

そう突っぱねてしまったのだ。

 

ああ、この現場はクビだろうな。

どこか僻地の現場に飛ばされるのだろうな。

社内政治にも失敗したし、今後の出世にも響くだろうな。

 

半ばそう諦めていた。

 

しかし、事務長の口から出てきたのはあまりにも意外な言葉だった。

 

「そこまで言うなら、今の現場と兼任でもう1ヶ所別の現場の責任者やってみる?そこは君のやり方でやっていいからさ」

 

正直驚きだった。

クビになるどころか、任される仕事が増えたのだから。

 

結果、私は兼任でもうひとつ他の現場の事務担当責任者を任されることになった。

 

単純に仕事量は倍近くになった。

しかし私はこれまでの倍以上、仕事に情熱を燃やしたのだった。

 

 

さて、働き手が『やりがい』を感じた体験には、こういった例があります。

 

では逆に『やりがい』を失う体験というのは、どのような時なのでしょうか?

 

特殊例すぎてあまり参考にならないかもしれないので、具体的なエピソードの言及は避けておきます。

 

あくまでどこの団体のこととは言いません。

とある宗教団体の話、とだけ述べておきます。

 

②働き手が『やりがい』を失う組織運営とは?

1. 総責任者が、仕事の失敗を他人のせいにする

 

「弟子の能力不足」

「信仰心が足りない」

 

これが口癖です。

 

プロジェクトが失敗しても、自分は一切責任を取りません。

担当者をクビにして知らんぷり。

 

自分は『全智全能の神』なので「世の中が間違っている」「周りの人間が間違っている」という思考回路になってしまうのですね。

 

2. 総責任者が、諫言してくれる部下をクビにする

 

手塚治虫著『火の鳥・復活篇』で、醜顔コンプレックスを抱えた猿田彦博士が、自分のことを「好き好き」としか言わない美女ロボットを作ったエピソードをご存知でしょうか?

 

あれと同じ心理です。

人間にロボットのような隷属を求め、諫言してくるような自我を持つロボットは壊してしまうのです。

 

3. 自分の欲望だけを実現して、部下の生活を省みない

 

自分の身の回りの贅沢品はふんだんに買い漁るのに、職員の給料をどんどん下げてく。

 

これでは働き手の『やりがい』は著しく下がり、オフィスも『地獄絵図』になってしまうわけです。自分がどれだけ働いても、稼ぎは一切増えない。

 

むしろ経営状況が悪化してどんどん減給されていくわけですから。

 

さて、あまり悪い例ばかり挙げても参考にならないので…まとめに入ります。

 

③働き手の『やりがい』を向上させる方法は?

1.    リスクを取って、思い切って部下に仕事を任せる

2.    相手の立場に立って物事を考える癖をつける

3.    汚れ仕事は、上職が率先してやる

 

これが私の考える、組織運営において働き手の『やりがい』を向上させる方法です。

 

組織運営は、トップの力量によって大きく左右されます。

 

職種や組織の規模によって異なる部分はありますが、尊敬しうる上職の下に優秀な人材が集う。

この法則はどこでも共通すると思います。

 

『良い経営』と『悪い経営』の一例ずつを挙げて比較しましたが、何かのヒントとなれば幸いです。

 

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この記事を書いた人

1989年東京都生まれ。
映画監督・脚本家・俳優。
Youtuber(チャンネル登録者5万人)、飲食店経営者(東京・赤坂/池袋)。
青山学院大学法学部法学科卒。
大手総合建設会社で約3年間勤務後、映画制作業へ。
2017年公開『君のまなざし』(脚本・プロデュース・主演)2018年国際ニューヨーク映画祭でBEST FEATURE(最優秀長編作品)を受賞。
新作任侠アクションコメディ映画『グレーゾーン』(監督・主演・脚本・プロデュース)2021年上半期公開予定。

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