【業界研究】商社業界総合商社と専門商社の違いと業界の魅力と現状とは?
就活生には人気の高い商社。どんな仕事をしているのか、理解できていますか?
2015.10.02
ざっくり言うと
- 商社の仕事とは?
- 専門商社と総合商社の違いって?
- 商社の仕事の魅力
はじめに
男子就活生に人気がある商社だが、「そもそも商社って何だろう?」「どんな仕事をしているの?」「総合商社と専門商社の違いって何?」と疑問をもつ学生は少なくないでしょう。
そこで商社業界について以下で説明します。
商社とは?
輸出入貿易ならびに国内における商品・サービスの販売・流通業務を中心に「商いを行う会社」です。戦前の草創期には大商人によって構成された財閥企業として、多様な商品の流通を担う「問屋」として活躍してきました。
戦後すぐに海外への再進出・1970年代には大手メーカーが流通業務を独自に行うようになり、問屋としての機能は低下したものの「投資」という方法で新たな活路を切り開いた業界です。また商社は自社で商品を持たないため、最大の強みである「人の力」を生かして稼ぐビジネスであると言えます。
専門商社と総合商社の違いと主な仕事内容
【専門商社】
売上比率の50%以上が特定の商品やサービスで占められていて、鉄鋼・化学・半導体・医薬品・食品といった特定の業界に絞り込むことで専門性を生かしている商社を指します。また、総合商社と比較すると事業投資の額が少なく卸売(トレード)に特化しています。しかし、国内市場が飽和状態にあり、小売業など客先の再編が進む中、メーカーの海外進出と同時に海外進出に力を入れるなど対策を取っています。いかに成長を続けていくのかが、今後の専門商社業界における大きな経営課題であると言えます。
特徴
・特定の商品に強いため、専門商社ならではのノウハウや情報を持っています。
・専門商社は人も多くないため、若いうちから本格的なプロジェクトに関わる機会が多くバリバリ働けます。
・顧客との信頼関係を総合商社より重視しています。
例):メタルワン(鉄鋼)・メディパルHD(医薬品)
【総合商社】
「カップラーメンからミサイルまで」という表現があるように、幅広い業界で事業を展開し、商品の輸出入を行うのが総合商社です。2つの柱である「トレード」と「事業投資」を主な業務として行います。1970年代頃から各種メーカーが商社を介さず独自の販路開拓に乗り出した「商社冬の時代」においては、「トレード」機能が振るわず生き残るために、流通網整備の効率化・蓄積された海外ネットワークを生かした国内外企業への「事業投資等」へ乗り出したことにより存続してきました。
2つの柱
・「トレード」:旧来からある物を右から左へ流す仕事です。また、メーカーの販売代理店業務を行い、自前で世界中に販売網を持てない会社の代わりに広い営業拠点を持つ商社がその役割を担っています。
・「事業投資」:商社が国内外の企業に対して出資し人を送り込み、これまでにトレードビジネスで培ったノウハウを活用して、経営に関与・企業の成長に伴う企業価値の増大や配当金などから収益を上げる仕組みです。昨今の商社ビジネスの流れとして長期的に安定的な収益が見込めるインフラビジネスへの投資が注目されています。
例)・三菱商事・三井物産によるサハリンプロジェクト
ロシア政府主導の下、サハリンで行われている油田・天然ガス田の開発プロジェクトであり、特にプロジェクトの推進母体のサハリンエナジー社に、三菱商事10%・三井物産が12.5%出資しています。資源をいかに調達するかが日本の国家存続上の重要問題であり、エネルギー戦略上商社の役割は大きいと言えます。
・丸紅の下水処理事業
2009年末に中国の下水処理大手に出資、中国の下水処理事業に乗り出した。日本企業では初の取り組みであり、日本の高い技術力を生かした海外でのインフラビジネスの成功の一例です。
商社業界の魅力
【事業規模の大きさ】
専門商社の業界規模は約39兆円・総合商社の業界規模は約72兆円にものぼり、2位の家電業界とは12兆円の差があります。数値上でも明らかですが、人と人・多種多様な業界をつなぎ合わせ、ネットワークを構築し価値を創出するという商社ビジネスの特徴からも業界規模が圧倒的トップであることがわかります。
また、エネルギー事業やインフラ事業などの投資で数億円~数千億円が動く事業も行うため、社会や経済に大きな影響を与えることができます。
【グローバルに働くことが出来る】
商社は商品の輸出入などの流通を行う業務が行うため海外との接点が多いだけでなく、海外支社への赴任する機会がたびたびあるそうです。また最近では海外への事業投資が活発化し、あらゆる文化・慣習・価値観に出会うことで、新しい発見や体験があり視野が広がるため、「海外で働きたい・グローバル人間になりたい」という志向を持つ学生にとって魅力的な環境が整っています。
【給与水準が高い】
商社の平均年収1000万円以上に達します。日本人全体の平均年収(400~500万円)と比べると圧倒的に給与水準が高いことがわかります。その分仕事は大変であるが、この給与水準の高さが男子就活生の「商社マン」への強い憧れの1要素となっています。
【人を大切にし、徹底的に育ててくれる】
「商社は人が財産」と言われるように、若いうちから多様な経験を積ませて成長を促してくれます。例えば、3年目で何十億円にも及ぶ案件を任せてもらえます。また、海外研修生・海外修業制度等の研修面の充実・ローテーション制による「トレード」・「投資」の両部門を経験させてくれることや様々な分野を取り扱うため勉強会が頻繁に行われるほど教育体制が整っています。
おわりに
商社は就職活動が始まると多くの学生が志望します。しかし、しっかりと業界研究・企業研究できる学生はそう多くいません。今回は「商社」業界を取り上げましたが、その他にもたくさんの業界があるので、これを機に様々な業界や企業について研究をしてみましょう!
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