【時事問題面接対策】TPPについて徹底解説!!①
面接で時事問題を聞かれた際に知っていなければ答えようがないので知識をつけておくことが必要です
2015.05.21
ざっくり言うと
- 時事問題は答えがある問題ではない
- TPPの仕組みについて詳しく解説
- 業界によって受ける影響は異なるので詳しく把握しておくと良い
はじめに
就活の面接で
「最近、気になるニュースを教えて下さい」
「(あるニュースをとりあげて)このニュースについてどう考えますか?」
と質問されることがありますよね。
ただ、答えがある問題ではないので、どう答えればいいかわからず、上手く答えられない学生も多いです。
そこで、面接でよく聞かれる時事問題について簡単に解説します。
今回は「TPP(Trans-Pacific-Partnership-環太平洋経済連携協定)」です。
TPPとは
TPPは関税(輸入品にかけられる税金)分野、非関税分野など様々な分野に関して環太平洋の国々での自由貿易を目標にする経済連携協定です。
要は、太平洋に面している国々で共通する貿易ルールを作成しましょうという事です。
なぜこのようなルール作りをする必要があるのかというと、自国の産業を守るために政府が規制を設けていたりかなり大きな関税を設定したりするなどして企業の活動に一定の制限をかけているからです。
例えば
日本の米は基本関税が402円/kg(WTO加盟国なら341円/kg)で輸入米に対してかなり大きな関税をかけ米農家を守っています。その他、外国人の就労ピザ取得規制により日本人の雇用を守っている事や国民皆保険制度の国民健康保険によって誰もが医療を受けやすい環境を担保しています。
こういった規制は関税障壁・非関税障壁と言われ、その国で商売をしようとしている企業にとっては邪魔な存在となります。
国としても自国の企業が経済活動をしやすい状況を作る事が1つの役目なので、自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)などを両国間や地域間で結ぶ事により、これらの障壁を無くし貿易・商売を活性化させようとするのが狙いです。
TPPもこの協定のうちの1つとなります。
TPPで何が起こるのか
仮にTPPが日本でスタートしてしまうと、実際どんなことが起こるのかと言うと、ひと事で言えば、安い商品が海外からどんどん入ってきます。
いままでの関税がまったく発生しなくなるのですから、当然、歯止めなく、どんどん輸入されることは間違いありません。
そうすると、日本経済はどうなっていくでしょうか?
そして、さらに日本で製造されている商品の技術までも、完全に解放が求められるのです。
つまり、それは日本の知的財産までも、外国に解放すると言うことになります。
その流れでいけば、当然すぐれた商品を製造し続け、多くの国から羨望のまなざしで見られていた日本の技術もすべて、外国へ簡単に売り渡されてしまうことも考えられます。
日本社会では、こういった危険性について、今だはっきりと国民に示されていないのが主な現状です。
TPPのメリット
①関税の撤廃で日本の輸出額の増加
②企業が海外進出しやすくなる
③約3兆円のGDP増加
④アジアの成長っを取り込むことができる
⑤安いものが手に入る
メリットがある業種
建設
参入障壁が下がり、加盟国政府が発注する公共事業を受注しやすくなる。
空運
商用の入国、滞在手続が簡素化され、ビジネスマンの海外渡米が増える。
金融
国ごとに厳しい金融規制があるアジア諸国で銀行が支店を進出させやすくなる。
証券
富裕層が急増しているアジア諸国に進出しやすくなる。
自動車
ベトナムなど乗用車に高い関税をかけている国内向けの輸出競争力が増す。
鉄鋼
顧客の自動車、電機メーカのーの輸出が増え、鉄鋼製品の販売増加に繋がる。
外食・食品・酒類・飲料
肉や小麦、大麦や果汁などの輸入原料が安く調達できる。
商社
投資規制の縮小により、加盟国のインフラ整備に参入しやすくなる。