模範解答はつまらない!童話から見る差別化した発想術

つまらないやつなんて言わせない!

面接対策 

2016.08.18

ざっくり言うと

  • 志望動機、自己分析、GDにも役立つ!
  • 3つのポイントを紹介!
  • 模範解答は捨てよう!

はじめに

義務教育までは、教科書の裏に書かれた
模範解答を覚えていることが正義だった。

しかし、社会に出たら模範解答を答えられても
「つまらない奴」だという烙印を押されてしまう。

これは聞き手に徹してみれば一目瞭然だが、
正論を振りかざす人は無条件に
「窮屈そうな顔付き」をしている。
模範解答にガチガチに縛られた生き方は楽しくない。
それが縦シワとなって顔に刻まれていくのだ。

人間は本来、楽しく生きるために産まれてきた。
だから、模範解答というレールから外れた生き方は
至極幸福なのだ。

これは「面接の場」でも同様である。

誰もが答えられるような一般論で答えられても、
面接官の記憶には微塵も残らない。


いわゆる就活本に書かれた模範解答を答えられても、
「またか」とペケを付けられて終わりだ。

良くも悪くも、「オリジナリティある解答」
できなければ、面接を通過することは難しい。
オリジナリティある解答は、
「模範解答から外れた解答にどれだけ触れてきたか」
によって養われていく。

数あるオリジナリティある解答の中でも今回は、
《童話》に対する解答をご紹介させていただきたい。

うっかり忘れがちだが、
童話の作者は子どもではない。
童話は、古今東西の天才たちが書き綴ったものだ。
童話ほどのベストセラーもなければ、
ロングセラーも存在しない。
それだけ無限の解釈が可能なストーリーなのだ。

どんなに模範解答から外れようとも、
どんなに勘違いしようとも、
自分自身が幸せになれればすべて正解だ。

1つでも刺さるものがあれば、幸福に思う。

その1 わらしべ長者

出典「日本語20」(https://hapinoy.wordpress.com/author/hapinoy/page/16/ )

「わらしべ長者」は、「お金持ちになれるかどうか」
といったスケールの小さな話ではない。

第一に、
人に教えを乞う時の姿勢を教えてくれている。


住む家もないくらいに貧乏で不幸続きだった男は、
観音様にすがりつく。
すると、
「これから最初に掴んだものを放してはならない」
と観音様から啓示を受ける。
そして期待して手に入ったものは、
転んだ時に掴んだ泥まみれの藁だった…。

人生を変えてくれるかもしれない待望のアイテムが
藁だったら、あなたならどう思うだろう。

多くの人間は舌打ちしてふて腐れるだろう。
しかし、舌打ちをするだけでは何も変わらない。

世の中には自分からお願いして教えてもらっても、
期待通りのアドバイスでなかったら
ふて腐れてしまう人がとても多い。

自ら教えを乞うてアドバイスをもらったら、
《とりあえずやってみる》ことが大切だ。


そうしなければ、人生という物語は何も始まらない。

とりあえずやってみる人は
次々にアドバイスを授かることができる。

つべこべ言って動かない人には
二度とアドバイスは与えられない。

アドバイスというものは、その中身ではなく、
受け入れる側の姿勢の方が1億倍重要なのだ。


第二に、
手放すことの大切さを教えてくれている。


男は観音様のアドバイス通りに
藁を大切に握ってどうしたか。
途中で虻が飛んできて、それを藁の先に縛った。
そうしたら、それが子どもの目に留まって
欲しがったので、惜しげもなくあげた。

すると、子どもの親からお礼にミカンをもらった。
ミカンは次に反物に交換され、
反物は次に巻き物馬に交換され、
馬はついに屋敷と広大な田畑に交換された。

ここが大切なところだ。
観音様の教えをよく思い出して欲しい。

最初に掴んだものをより高価なものに
物々交換するようなアドバイスは受けていない。
逆に藁を大切にしなければいけないのに、
男は平気で藁を手放した。

執着するものを手放すと、奇跡が起こる。

執着するものというのは、この場合、富や名声だ。
とりあえず掴んだ藁を
観音様の教えどおり大切にしていれば、
富や名声を獲得できるかもしれない。
にもかかわらず、
通りすがりの子どもが喜びそうだからと、
男はのっけからそれをあっさり手放した。

それも、藁からミカン、ミカンから反物、
反物から馬へと
次々に魅力的なものを手放していった。

いずれも自分が欲しいと言って手放したのではなく、
相手に求められて手放した。


まさに、先義後利の実行者である。

とりあえず愚直にやってみる姿勢と、
執着しない姿勢。

《真っ直ぐな心》と《臨機応変さ》という
一見矛盾した両者の一体化が、
長期的な成功を生んだのだ。


その2 花咲かじいさん

出典「犬のしつけ方」
(http://jrt.kouguchi.com/060/ent4047.html )

この話は、因果応報
わかりやすく説明してくれている。

いいおじいさんの飼い犬のポチが
「ここ掘れワンワン」と教えてくれて
そこを掘れば、宝がザクザク出てきた。

それを見ていたいじわるじいさんが
ポチの吠えた場所を惚掘れば、
ガラクタが出てきたのでポチを殺してしまった。

いいおじいさんは死んだポチを畑に埋めて
その上に木を植えると見る見るうちに大きく育つ。
その木でこしらえた臼からはまた宝が出てきた。

それを見ていたいじわるじいさんが
その臼を借りれば、またガラクタしか出てこない。
キレたいじわるじいさんは臼を燃やしてしまうが、
いいおじいさんがその灰をまいたところ、
美しい桜の花が咲いて殿様の目に留まる。

いじわるじいさんが同じことをすれば、
花は咲かずに灰が殿様の顔に降りかかって
牢屋にぶち込まれる。

ここで1つ気づくことがある。

いいおじいさんといじわるじいさんは、
ポチ、臼、灰というまったく同じもので
まったく同じことをやっている。

いじわるじいさんの立場になれば、
こんなに悔しいことはない。

別の犬や臼や灰で試してダメならまだわかるが、
全く同じもので試してダメならば
言い訳の余地が無い。

いいおじいさんより、
いじわるじいさんの立場から見ると、
学ぶことが多い。

人・場所・時が違えば、
誰もがいいおじいさんになったり、
いじわるじいさんになったりする可能性がある。


大切なことは、自分の心の中から
いいおじいさんを引っ張りだして生きていくことだ。

同じ道具でも、使う人間によって結果は違ってくる。
たとえば楽譜がある。同じ楽譜なのに、
それを奏でる人が違えば、
同じ曲でも全く味わいが異なるものになる。

人生もこれと同じだ。
同じ道具やチャンスを与えられても、
誰が取り組むかが決め手になる。

人間は何か失敗した際に、
うっかりすると原因を
自分以外の何かに求めてしまう。


他に原因を求めてスッキリしてしまっては、
成長するのは絶望的だ。

何か失敗した場合には、まずは自分自身を疑う。

間違いなく、絶対、必ず、100%、
自分に原因があるはずだ。
どんなに無関係だと思っていても、
1%でも自分に接点がある限り原因はゼロではない。
そこには因果応報が潜んでいる。

ところが多くの場合、原因を直視するのが辛いから、
そこに自ら蓋をしてしまう。

その結果は、時間差を経て
別の形で我が身に降り掛かってくる。

自分の中のいじわるじいさんが覚醒した時には、
誰だって不幸のスパイラルに突入する。


いじわるじいさんの覚醒を止める唯一の方法は、
原因を自分に求める姿勢を忘れないことだ。

あらゆる失敗を他人事ではなく、
自分事として考えよう。

その3 シンデレラ

出典「映画で英語ドットコム」
(http://www.eigadeeigo.com/2252.html )

シンデレラの名前の由来は、
「いつも灰にまみれた汚らしい女」
という残酷な意味だ。

シンデレラは、
継母とその連れ子たちから虐げられる
辛い日々を送っていた。

シンデレラも、
もとはちゃんとした地位の良家の娘だったため、
虐げられながらも
粛々と幸せになる準備はしていたはずだ。

待ちに待った舞踏会の日。
王子様と結ばれるために、
シンデレラが行った戦略は三つあった。

一つ目は、舞踏会に一人で向かったことだ。
継母たちにいじわるされて止むを得なかったのだが、
もし継母がいい人で
舞踏会にみんな仲良く一緒に参加していたとすれば
どうだっただろう。
王子様の目に留まることは無かったはずだ。

集団行動しなかったことによって、
シンデレラは目立つことができたのだ。


その他大勢の娘のようにメェメェ群がっていては、
いつまで経っても王子様をゲットすることはできない。
「群がる」という行為は、
それだけで大きなチャンスロスとなるのだ。

二つ目は、午前0時の鐘がなったら、
シンデレラは寸止め状態で王子様を振り払って
帰ってしまったことだ。
王子様を本命だと心に決めたからこそ、
朝まで一緒にいたい気持ちをグッと堪えて
シンデレラは帰った。

時間厳守で行動しないと、チャンスは掴めない。

もしあの時シンデレラが
朝までダラダラと王子様と一緒に過ごしていたら、
王子様にとって
その他大勢の愛人の一人で終わっていたに違いない。

三つ目は、「痕跡を残した」ということだ。
ガラスの靴は、
どう考えても自分を捜索させるために
わざと落として帰ったのだ。

王子様はまんまとそれに引っ掛かった。
シンデレラは、
幸せのために強く生きる頭脳の持ち主だったのだ。

王子様ゲットの戦略をまとめると、こうなる。

① 単独行動で目立つ
② 寸止め状態で帰る
③ 痕跡を残して捜索させる


現代にも学ぶべきことが詰まっている。

まとめ

【わらしべ長者】
▶ とりあえず愚直にやってみる姿勢と、
執着しない姿勢。


【花咲かじいさん】
▶ あらゆる失敗を他人事ではなく、
自分事として考えよう。


【シンデレラ】
▶ 群れから抜け出すことと時間厳守が、
チャンスをもたらす。



おわりに

いかがだっただろうか。

子供の頃に読んだ童話も、光の当て方を変えると
見えるものが全く異なってくるというのが
理解していただけたと思う。

これは、そっくりそのまま
【志望動機】
【自己紹介】
【GDでのアイデア】
での差別化に繋がっている。

就活突破のカギは、
良くも悪くも

「他者と違った視点を持つ」ことが重要なのだ。

(参考) 千田琢哉/
仕事の答えは、すべて「童話」が教えてくれる。

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